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🎯 この記事はこんな方におすすめです。
- 平日は子どもの起きている顔をほとんど見ていない方
- 今の関わり方に意味があるのか、不安になっている方
- 単身赴任や転勤で、物理的に一緒にいられない方
- 「もっと関わろう」と言われても、何をすればいいか分からない方
- 父親の育児参加について、根拠のある数字を知りたい方
🐾 夜行バスで、土日だけ帰っていた半年間
息子が生まれて半年、わたしは家にいませんでした。
マイホームを契約した翌月に転勤が決まって、単身赴任になったからです。
平日は別の街で働いて、金曜の夜に夜行バスに乗る。
土曜の朝に着いて、日曜の夜にまたバスに乗る。そういう半年でした。
バスの中で、何度も考えました。
これ、意味あるのかな、と。
週に2日だけ帰って、おむつを替えて、お風呂に入れて、寝かしつける。
そして、月曜にはもういない。
こんな関わり方で、父親をやっていると言えるんだろうか。
妻に負担を押しつけているだけじゃないのか。
答えは出ませんでした。出ないまま、半年が過ぎました。
先日、その時期のことを真正面から扱った研究を見つけました。
18,510人の子どもを、生後6ヶ月から16歳まで追いかけた調査です。
読んでいて、正直、手が止まりました。
あのとき知りたかったことが、そこに書いてあったからです。
ちなみに土日にわたしがやっていたことのひとつが、お風呂でした。
首がすわる前の入浴は、慣れないと本当に怖い。支えるものがあるだけで、ぜんぜん違います。
湯温計がついているタイプなら、「これ熱くないかな」と毎回迷わずに済みます。
慣れていない側の親ほど、こういう装備で差が縮まります。
🐾 18,510人を16年追いかけたら、30%の差が出た
国立成育医療研究センターの加藤承彦さんという研究者が、こんな調査をしています。
厚生労働省の「21世紀出生児縦断調査」という、
2001年生まれの子どもをずっと追いかけている国のデータを使ったものです。
分析対象は18,510人。
調べたのは、こういうことです。
- 生後6ヶ月時点で、父親がどれくらい育児に関わっていたか
- その子が16歳になったときの心理的な状態(WHO-5という指標)
16年です。
赤ちゃんが高校生になるまで追いかけている。
結果はこうでした。
父親の関わりが最も少なかったグループを1.0としたとき、
関わりが増えるにつれてリスク比が下がっていきます。
1.0 → 0.90 → 0.92 → 0.88 → 0.70
いちばん関わっていたグループでは、
16歳時点で心理的ウェルビーイングが低下しているリスクが30%低かったということです。
ここで、こう思った方がいるはずです。
「それ、育児に関われるくらい時間に余裕がある家庭ってだけじゃないの」と。
わたしも最初にそう思いました。
でも、この研究にはふたつ仕掛けがあります。
対象は全員、週40時間以上のフルタイム勤務
この研究は、
第1回調査の時点で父親が週40時間以上フルタイムで働いている世帯だけ
に絞って分析しています。
つまり、時間に余裕のある父親の話ではありません。
全員、フルに働いています。そのうえで差が出ている。
「忙しいから無理」が、この研究では理由になっていないんです。
母親の育児参加は、統計的に差し引いてある
もうひとつ。
「結局それ、お母さんがちゃんとやってる家庭でしょ」
という疑いにも答えが用意されています。
調整項目に、母親の育児への関わりが入っています。
ほかにも子どもの性別、兄姉の数、母親の年齢と教育歴、
父親の労働時間、祖父母との同居、世帯所得。
これらを揃えたうえで、なお残った差です。
父親の分だけを取り出して見ている、ということになります。
ただし、論文の結論は「予防する可能性が示唆された」という書き方です。
「関われば必ずこうなる」とは言っていません。
わたしも研究者ではないので、そこは正確に受け取っておきたいと思います。
寝かしつけを自分の担当にするなら、
部屋を暗くしても手元だけ照らせるものがあると楽です。妻を起こさずに済みます。
読み聞かせが続かないタイプなら、天井に映すタイプに逃げる手もあります。
わたしは声が持たない日に助けられました。
🐾 16年も待たなくていい。3歳でもう差が出ています
16年後と言われても、正直ピンと来ません。
遠すぎます。
ところが同じ加藤さんが、もっと近い時点でも調べていました。
同志社大での研究で、28,050世帯が対象です。
こちらは生後6ヶ月の父親の関わりと、3歳時点の発達の関係を見ています。
- 父親の関わりが多いグループは、発達の遅れリスクが最大24%小さい
- 特に関連が強かったのは運動の分野
- 手先の運動や日常行動でも13〜16%低い
16年ではなく、2年半後の話です。
これならまだ想像がつきます。
運動の分野で関連が強い、というのは腑に落ちました。
父親がやる育児って、外に連れ出すことが多いからです。
わたしも土日は、よく息子と2人で出かけていました。
近所の子育て支援センターに行ったり、電車を見に駅まで歩いたり。
あれは正直に言うと、
家にいると妻が休めないから外に出ていたという側面もありました。
立派な意図があったわけではありません。
でも駅のホームで、電車が来るたびに全身で反応する息子を見ているのは、単純に楽しかったです。
楽しいからやっていたことが、数字の上でも意味があったらしい。
それを知ったのは、ずいぶん後のことでした。
ひとりで連れ出すなら、荷物を全部背負えるかどうかが分かれ目になります。
妻のバッグを借りると、だいたい入りません。
夫婦で共用したいなら、どちらが持っても違和感のないタイプが結局いちばん使われます。
🐾 研究が測っていたのは、たった6項目でした
ここが、この記事でいちばん伝えたいところです。
「父親の育児への関わり」と言われると、抽象的で困ります。
どれくらいやれば「関わっている」ことになるのか、誰も教えてくれない。
でもこの研究は、たった6つの質問で測っていました。
生後6ヶ月時点で、父親がこれをやっているかどうかです。
- 食事の世話をする
- おむつを取り換える
- 入浴させる
- 寝かしつける
- 家の中で相手をする
- 散歩など屋外に連れて行く
それだけです。
採点は、各項目を4段階でつけます。
いつもする=3点、時々する=2点、ほとんどしない=1点、まったくしない=0点。
6項目なので18点満点です。
特別なことは、ひとつも入っていません。
知育も、教育方針も、休日のレジャーも出てきません。
毎日の、地味な世話だけです。
当時のわたしを採点してみた
やってみました。
単身赴任で、土日だけ帰っていた頃の自分です。
おむつ、入浴、寝かしつけ、家の中で相手、外に連れ出す。
この5つは、帰った日には全部やっていました。
食事の世話はミルクだったので、ここは薄かったと思います。
ただし「いつもする」ではありません。
週に2日です。
そして、ここからが自分でも驚いたところなんですが。
ちょうど息子が生後6ヶ月のとき、わたしは1ヶ月の育休を取っていました。
単身赴任を終えて、家族と合流したタイミングです。
その1ヶ月は、6項目すべてを毎日やっていました。
研究が測っているのは、まさにその生後6ヶ月時点です。
つまりわたしは、測られる瞬間だけ、たまたま満点に近かったことになります。
その前の半年は、平日ゼロだったのに。
正直、笑ってしまいました。
同時に、これは記事に書いておくべきだと思いました。
数字は1点だけを切り取ります。その前後にあった半年は、映りません。
だから「生後6ヶ月で決まる」なんてことはないはずです。
研究は6ヶ月時点を測っただけで、6ヶ月で確定するとは書いていません。
子どもがその時期を過ぎた方も、ここで落ち込む必要はまったくないと思っています。
もうひとつ、正直に書いておきます。
うちの息子は、比較的手のかからない子でした。
だから関われた、という順番かもしれません。
関わったから育てやすかったのか、育てやすかったから関われたのか。
そこは、わたしには分けられません。
「家の中で相手をする」がいちばん低かった、という方は多いはずです。
何をすればいいか分からないからです。
床に転がしておける場所を作るだけで、勝手に始まります。
採点を続けるつもりなら、時間軸で書けるタイプの育児ダイアリーが向いています。
誰がどれをやったかが残るので、夫婦で見返せます。
🐾 まとめ:6項目を採点して、1つだけ上げよう
「もっと育児に関わろう」と言われても、何をどうすればいいのか分かりません。
わたしもずっと分かりませんでした。
でも研究が測っていたのは、6項目だけでした。だったら、そこを見ればいい。
今日できることを3つ書きます。
- 6項目を採点する。
いつも3/時々2/ほとんどしない1/しない0。18点満点。紙に書けば3分で終わります - いちばん低い項目を1つだけ選ぶ。
全部上げようとすると続きません。1つです - その1項目を、今週「いつもする」に上げる。
入浴なら毎日入れる。寝かしつけなら毎晩やる。
曜日を決めるのではなく、担当ごと引き取ります
「手伝う」ではなく「担当する」に変えるのがコツです。
手伝いは相手の仕事のままですが、担当は自分の仕事になります。
最後に、ひとつだけ。
夜行バスに乗っていたころのわたしは、この数字を知りませんでした。
知っていたら、少しは楽だったと思います。
週2日しか帰れないことに意味があるのか、ずっと分からないままバスに揺られていました。
あのとき誰かに
「おむつと風呂と寝かしつけ、それが測られてる項目だよ」
と言われていたら、たぶん胸を張れた。
だからこの記事を書きました。
今、平日に子どもの起きている顔を見られていない方へ。
あなたが土日にやっているおむつ替えとお風呂は、
18,510人分のデータが「意味がある」と言っている項目そのものです。
大したことをしていない、と思わなくていいです。
身長を測るたびに、あのころの小ささを思い出します。数字で残しておくと、あとで効いてきます。
毎日は無理でも、1週間に1行なら続きます。
わたしは書かなかったことを、今わりと後悔しています。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
少しでも読者のみなさんのためになる記事作りにこれからも努めて参りますので、
評価していただけるととても励みになります☆
「こどもたちの未来をもっと明るくしたい」だから行動する。
それでは今日も元気にいってらっしゃーい(`・ω・´)ゞ
あるいはおやすみなさーい(。-ω-)zzz. . .

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